新たにルネサス社のRXマイコンに対応した新機種「DS-R1」、新たにARM社のCortexコアに対応したDS-A1、これら2機種の上位機種として液晶ディスプレイを搭載した「DW-R1」と「DW-A1」を同時に発売しました。
以上、また機会がありましたら続きを加えていきたいと思います。
E-mail : ice-info@bitran.co.jp
〒361-0056 埼玉県行田市持田2213
新たにルネサス社のRXマイコンに対応した新機種「DS-R1」、新たにARM社のCortexコアに対応したDS-A1、これら2機種の上位機種として液晶ディスプレイを搭載した「DW-R1」と「DW-A1」を同時に発売しました。
以上、また機会がありましたら続きを加えていきたいと思います。
2010年5月にJTAGエミュレータ「JeRana」(型名:DM-A1)を発売しました。 この商品の第一コンセプトは「今までにない小型のデバッガ」でした。そこで、虫(bug)を食べる 小型の動物カエルをイメージして、ラテン語の「Rana(ラーナ)」を組み合わせてJtagEmulator+Rana =JeRanaとなりました。 片手で掴むことができるほどの小型機ですが、120点以上の部品が実装されていました。また、オプションとして無線機能を備えていました。
しかしいくつかの部品が入手困難となり、あまり日の目を見ることなく販売を終了することになってしまいました。
2005年9月にDH-1200の後継機種という位置づけでDR-01を発売しました。
DH-1200の特長に加えて、DR-01では高速化のためUSB2.0に対応し、なおかつバスパワーで動くことによりACアダプタが不要になりました。
またARMなどルネサスマイコン以外にも汎用的にプローブ交換で対応できるようになりました。
DR-01はお陰様を持ちまして発売から10年を超える今でも高い評価をいただいております。
DH-1200に続き、V850のユーザー様からもUSBで使用したい、外付けフラッシュに書きたいなどの要望がありDN-850を発売しました。
しかし、リリースして間もなくNECエレクトロニクス社より安価なUSBで使えるMINICUBEが発売。そしてAll Flash宣言で全て内蔵フラッシュタイプになるということで、積極的な開発・販売を行わないで終わってしまいました。
8086系からSH用ICEに参入しましたが、数々の問題に当たってしまいました。CPUソケットの接触不良はどう対応するの か?BGAにたいしてはどのように対応するのか?ICE用CPUがないものはどのように対応するのか?などです。特に最後の問題はSH7750をやる時に 問題になり、デバッグ制御はJTAGで行うことにしました。次第に社内でもICEではなくJTAGエミュレータでいいのでは?と意見も出たが、今まで数百 万のツールを数十万のツールを作って食べていけるのだろうかというのがいうのが一番の問題でした。このように社内でも反対がありましたが、2001年 ビットラン初のJTAGエミュレータ「Code Debugger」 DH-1200が発売になりました。
業界内でも「今更JTAGを出しても・・・」と言われていましたが、他社にない特長を前面に出した広告です。「CPUの汎用性」「LAN対応」「数 多いフラッシュ対応」「保守料不要」「eRAMユニット」「AUDでプロファイルを実現するコードアナライザー」など今では、当たり前になったことも多い のですが、当時では、どれも初めてという仕様が多かったです。そのため他の心配をよそに、あっという間に安定した販売台数に達しました。この、ICEか らJTAGエミュレータへの転換こそ、ICE事業部のもっとも大きな転換期だったと思います。
BITX-Proと同じく1997年にはBITX-TheO(ジオ)シリーズを発売しました。
ジオという命名はTゼロからのスタートということでThe0(ザ・ぜろ)ゼロをオーに変形させてジ・オでジオだったと思います。これはBITX- 2000シリーズはもとよりBITX-5000シリーズも部品の入手が難しくなってきました。そこで、組み込み用としてベストセラーを続けるインテル社の 80186、そしてAMD社の互換、機能アップCPUであるAm186シリーズに対応するBITX-TheOを販売しました。価格帯は100万前後で、 BITX-5000の半額で設定されていました。
1997年には国内ICEメーカとして初のPentium用フルICEを発売しました。
このシリーズはBITX-Proと名付けられMMX Pentiumやi486対応の後継機種としても活躍しました。しかし、次第にインテルx86系は組み込み分野には使われなくなり、インテル系に特化して製品作りをしていたビットランも方向転換を余儀なくされました。
この頃のCPUの高速化はめまぐるしく、作成したハードが直ぐに古くなってしまう(パソコンも同じ)問題が出てしまいました。そこでイ ンテル社から発売されたのがODP486SXなどのOver Drive Processorです。またCyrix社でも386のハードが486に近いパフォーマンスで動作するというCx486が発売されました。また、AMD社 からも互換CPUが次々と発売されました。また、TI社もCx486をベースにTI486を発売して、オリジナルのTI586まで開発しましたが、結局撤 退ということになりました。これが当時のトレンド?で、互換チップへの対応や互換チップメーカとのタイアップイベントも積極的に行っていました。
私の机の引き出しの中にあった一部のCPUの写真をアップします。
インテル社のODP486SXです。
珍しい?大口のユーザに販売していました。TI社のTI486です。
AMD社のAm486です。
残念ながらCyrix社のCPUは見つかりませんでした。
1989年、この頃MS-DOS上で動作する常駐型ソフトが増えてきました。ビットランでも独自のソースレベルデバッガだけでなく、市販されているMIFESなどのエディタ上でデバッグできる常駐型のソースレベルデバッガEdiBug(エディバッグ)を発売しました。
使い慣れたエディタ上でソースを開いてブレークポイントを設定したり、変数を参照できたりしました。改めて今でも、このような独創的な発想の製品は すごいと思います。それと同時に、最近は当時のような独創的な発想の製品が少なくなってきました。2009年度は是非とも、このような他社にない製品を皆 様にお届けできるよう考えていますのでご期待ください。
BITX-2000シリーズ、BITX-2286シリーズは専用機として開発されたため、インテル社やNEC社が次々とリリースするCPUに対応していくのが難しくなりました。そこで、汎用機として内部のボードが交換できるBITX-5000シリーズを発売しました。
第一弾はNEC社のV25というCPUでBITX-2000、BITX-2286で対応していたCPUも順次対応していきました。このBITX- 5000シリーズは200万から300万円の価格帯で販売されました。このBITX-5000シリーズでは1990年にリリースした80386SX用が一 番多く出荷され、高い評価を頂きました。
当初8086の開発にはインテル社のアセンブラの他にPL/M言語やC言語が使われていました。あまりインテル社のC言語の評価が高く なかったこともあり、パソコンのアプリケーション開発に使われていたマイクロソフト社のMS-CやLattice Cで組み込み開発を行おうという動きが出てきました。そこで、登場したのがLink&Locateという製品です。更にC-LOCATEなど様々なツール が出てきて8086系はMS-Cで開発という流れがあっという間に出来てしまいました。これによりビットランではMS-Cでのソースレベルデバッグに早く から力を入れていたので、プロテクションモード対応と共にこのMS-C対応が高く評価されました。
MS-CはROM化など考えられていませんので、これを組み込み開発に使う場合は、それなりにノウハウが必要でした。それでもMS-Cが使われてい たのはそれだけコード生成の性能が高かったということでしょう。よく他所の半導体ベンダより「8086や80186(NECのVシリーズも含む)が組み込 み分野に多く使われたのはMS-Cで開発できるからだ」と言われました。もしかしたら、そうなのかもしれません。
更に翌年1987年には80286に対応したBITX-2286シリーズを発売
翌年1988年にはリアルモードだけでなくプロテクションモードにもオプションで対応。インテル純正ICEと同じようにプロテクトモードで制限なく デバッグでき、純正製品より安いということでBITX-2286は専用機でありながら高い評価を頂きました。また、プロテクションモードがICEメーカの 敷居を高くなってしまい、モトローラ(現:フリースケール)社の68000系に比べて競合メーカが少なかったです。このことが、ビットランがインテルの 8086系に特化した製品作りを行った理由の一つでもあります。
1985年に自社製ICE第一号となるBITX-1000を発売しました。
上の写真がBITX-1000シリーズです。インテルMDSで開発したプログラムを8インチのフロッピーディスクで読めて、8086、80186、 80286の各CPUでPL/M言語でのシンボリックデバッグができるというものです。しかしこの頃、開発にはMDSのような専用機からパソコンへ変わろ うとしていました。客先にデモに行っても、それが伝わってきます。そこで、この製品の販売は早々とやめてしまい、パソコンをホストとするICEの開発をス タートしました。このBITX-1000は事実上、幻の第一号機となってしまいました。
1977年(昭和52年)に埼玉県行田市持田2748にてビットラン株式会社が設立されました。
創立後、電子応用機器の開発・製造が主業務となっていき、高崎線沿線上にある大手電機メーカの受託開発をやるようになり、次第に社内ではマイコン開 発が多くなっていきました。そのような中、「自分達が使いたいデバッガを作ろう」ということでICEの開発がスタートしました。(実は、このスタート時に は、まだ私は入社していませんので、あくまでも聞いた話です。)そして、これがメーカとしてのスタートとなりました。
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